【新唐人2014年8月6日】前政治局常務委員の周永康が粛清されると、周永康の息がかかっていた公安部、政法委員会などは相次いで周永康との決別を宣言しました。周永康の元部下は彼と一緒に写った写真をひそかに燃やし、周永康の母校は、彼の題辞を隠しました。それでは、周永康と決別すれば、罪の追及を免れるのでしょうか。
政法委員会、最高人民検察院、最高人民法院は連日会議を開いていますが、官製メディアの報道によると、いずれも当局による周永康の捜査を支持しています。また、武装警察、中国石油天然気集団、公安部など、かつて周永康が牛耳っていた組織も、当局の周永康摘発の決断は「完全に正しかった」と称賛しました。
また、かつて周永康と記念撮影をしたことを自慢していた政法委員会系の官僚は今こぞって、その写真を執務室から外したり、燃やしたりしています。周永康の母校、中国石油大学も中共による周永康摘発を支持し、周永康の題辞をロケットの模型で隠しました。
河北人民ラジオ局･元編集者 朱欣欣さん
「これが中国です。体制内で、権勢に頼る人間は皆とても敏感です。情勢を見て、風向きのいいほうにつきますが、それで生き残れるとは限りません」
大陸のある市民は官製メディアのブログに「周永康は、どれほど腐敗官僚を育て上げたのだろう。でも今のところ、調査を受けた官僚は、公安部のナンバー２、李東生と政法委員会弁公室の副主任、余剛の２人に過ぎない。周永康派の腐敗官僚が彼らだけのはずがない」と書き込みました。そして「周永康派の残党を徹底的に排除し、政法委員会系統の腐敗官僚を徹底的に調査するときが来た」と雄たけびを上げました。
中国問題評論家 李善鑒さん
「周永康の粛清はただの派閥闘争にとどまりません。周永康は派閥のボスではないので、派閥と決別しても安全とは限りません」
政法委員会を10年も牛耳った周永康は、民衆を弾圧するいわゆる「安定維持」政策を行いました。1999年以来、遼寧省撫順市清原県法院は、少なくとも33人の法輪功学習者に違法な有罪判決を下しました。そのうち、徐大為さんは2001年に８年の刑を下されましたが、2009年、帰宅した時は、すでに危篤の状態で13日後に亡くなりました。376人の同郷の住民が徐さんの名誉回復を訴えたところ、周永康は自ら、住民への弾圧を指揮しました。
今年３月20日、大陸の人権派弁護士、唐吉田氏、江天勇氏、王成氏、張俊傑氏と市民の親族９人が黒龍江省の「洗脳班」を訪れ、不法に拘束されている法輪功学習者を釈放するよう求めました。しかし警察は彼らを捕らえ、激しく殴打したため、弁護士４人は肋骨を合わせて24本も折る重傷を負いました。
大陸の人権派弁護士 唐吉田氏
「罪を免れたいなら、悪行をやめることです。少なくとも積極的に人権迫害行為を推し進めないことです。世間体のいい仕事でも、実際は後世に災いを残します。機会があれば、被害者に真相を話し、許しを得ることです」
周永康の失脚後、彼が主導した法輪功学習者からの臓器狩りが人権派弁護士や調査組織によって、検証されてきました。報道によると、初めて法輪功学習者から臓器狩りを行って暴利を得たのは、当時、大連市長だった薄熙来です。その後、周永康と羅幹が臓器狩りを全力で推し進めました。この暴挙には、軍や政法委員会、武装警察、さらには病院も関与しています。
中国問題評論家 李善鑒さん
「実際周永康らは報いを受けているのです。誰もが自分の行為に責任を持たねばなりません。まずよい人間となり、自分の罪を認識し、罪を償うべきです」
文化大革命において、残酷な手段で民衆を弾圧したことで悪名高い北京市の公安局長、劉伝新は、法の裁きを恐れて自殺しました。一方、周永康に抜擢され、薄熙来に重用された重慶市の前公安局長、王立軍は、去年、薄熙来の裁判の際、車椅子で出廷し証言しました。獄中で下半身不随になった疑いがあります。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/08/05/a1128054.html（中国語）
（翻訳/河合 ナレーター/村上 映像編集/李）
